寒さに弱いトイプードル! 冬はかわいく安全に寒さ対策を
犬は寒さに強いイメージがありますが、トイプードルは寒さが苦手な犬種です。冬は寒さ対策が欠かせませんが、ちょっとした油断がケガや病気の原因になることもあります。安全に配慮したトイプードルの寒さ対策をまとめてみました。
トイプードル向きの室温と湿度
多くの犬が上毛と下毛を持つダブルコートなのに対し、トイプードルは上毛のみのシングルコートの犬です。皮膚の近くに密集して生える下毛がありません。このため寒さに弱く、寒暖差が激しい場所が苦手です。理想は室温を25℃前後、湿度を50%前後に保つこと。そして、部屋を温かくするだけでなく、室内と外を行き来する時の温度差にも注意が必要です。
特に子犬や老犬は体温調節が苦手。温度計と湿度計で定期的に室温などをチェックして対処してくださいね。
特に気を付けたいやけど予防策
冬、寒さ対策でよく使うのが暖房器具です。エアコン、石油ストーブ、こたつなど種類も豊富で、飼い主の都合に合うものを選べます。注意したいのは、トイプードルは活発に動くという特徴に加え、ジャンプ力がある犬だということです。また、好奇心旺盛でなんでも興味を持ち、チャレンジ精神も旺盛。
もしもストーブのスイッチや揺れ動く炎などに興味を持ったら、サークルを飛び越えて暖房器具に触れたり、近くで遊んでいて尾が触れるなど、やけどしてしまうかもしれません。感電や火事なども心配されますね。
使用するときは、トイプードルが届かない場所に暖房器具を設置したり、サークルなどで囲ったりといった対策や、触れてもやけどの心配がない暖房器具に限定するのがおすすめです。
服は通気性とデザインがポイント
手軽な防寒具として、犬用の服があげられます。トイプードル用の服は数多く販売されていて、手軽に防寒とオシャレが楽しめますよね。服はやけどの心配がありませんが、通気性とデザインが大切です。石油ストーブやガスヒーターで部屋を温めている場合、服は着せないほうがいいでしょう。石油やガスが燃えると熱以外に水分が発生します。エアコンを使用するときと違って部屋の湿度は上昇します。
湿度が高い部屋で通気性の悪い服を着ていると、服の中に湿気がこもって皮膚病のリスクが高まってしまいます。
エアコンを使っている場合でも、加湿器を使うと部屋の湿度は上がるので、その点も注意してくださいね。
また、ボタンやフリルなどが多い服は避けたほうが無難です。興味を持ってかじったりくわえたりしているうちに、装飾品を誤飲してしまう可能性があります。場合によっては外科手術が必要になるので、予防に努めましょう。
老犬の寒さ対策には注意して
老犬の場合は、熱中症や低温やけどに注意が必要です。犬も加齢とともに体温調節機能が低下したり、体を動かす筋力が低下します。動く意欲もあまりなく、静かに横になっている時間が長くなります。
同じ姿勢を取り続けるということは、特定の場所が圧迫されて続けて血行が悪くなったり、体の同じ場所に熱が当たり続けたりという状態になります。暖房の熱風が当たり続けると熱中症の危険があり、電気毛布や床暖房などを利用していると低温やけどの危険があります。
低温やけどは、体温よりも少し高い温度に長時間触れ続けることで起こります。44~50℃くらいの温度のものに長く触れ続けると、血行が悪くて熱がこもりやすい脂肪の層あたりからジワジワと症状が出始めます。
低温やけどの症状は体の奥から皮膚表面に広がるため、皮膚表面に症状が出てきたときはすでに奥に深いダメージを受けています。状態は見た目以上に深刻で、治療期間が長くなる傾向にありますので特に注意してください。
まとめ
トイプードルは寒さに弱いので、服や暖房器具を上手に使って室温・体温調節をしてください。ただし、暖房器具によるやけどを予防すると同時に、低温やけどにも注意が必要です。犬の年齢、行動範囲、癖、体調などに合わせて適度な環境を整えてあげるようにしてくださいね。